鹿角市尾去沢の旧鉱山を使った見学施設が、ことし春に一般公開を終了したのに続き、来年秋に公開を完全に終え、閉鎖されることになりました。
この施設「史跡尾去沢鉱山」は、人材不足などを理由にことし4月、一般公開を終了し、現在は予約制の社会科見学に限定して運営しています。
しかし運営会社の「ゴールデン佐渡」は、「今後の改修や安全管理などの観点から、安全かつ安定した運営を継続することは困難と判断した」とし、完全閉鎖を決めました。
施設は、奈良時代から千300年続いた鉱山の閉山を受け、昭和57年に「マインランド尾去沢」としてオープンしました。
最長1.7キロにおよぶ国内最大級の観光坑道があり、20メートルにわたり銅が残る場所や、幅1メートルの鉱脈を450メートル掘り抜いた、世界に誇る技術の跡などが見られ、国の近代化産業遺産にも指定されています。
また平成元年から23年間営業した乗り物のアトラクションには、年間最大で50万人が訪れ、チケットを買うまで1時間、乗車するまでさらに1時間の行列をつくり、車の渋滞は高速のインターまで続きました。
近年は地元の中学校が、ふるさとに誇りをもつ教育の一環で、ボランティアガイドをする取り組みを続けています。
地元を代表する観光施設の閉鎖の発表が、大きな波紋を広げそうです。
尾去沢に住む70代の男性は、「子どものころに鉱山が栄えていて、閉山しても、中を歩けたり、人を呼び込んだりしていることがうれしかったので、閉鎖は、地域を照らす明かりを失うような気もちだ」と寂しがっていました。
鹿角市の笹本市長は、「大変残念です。現在整備を進めている資料のデジタル化を通じ、歴史的、文化的価値を継承していく」とするいっぽう、「現地に残る貴重な遺構について、どのような保存や活用が可能か、関係機関と検討する」とコメントしています。
社会科見学への公開は来年11月いっぱいまで行われ、冬の休業を経て、再来年3月末に施設の運営が終わる予定です。

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