医師が8年間のクマ事故を分析 鹿角市の公開講座

医師が8年間のクマ事故を分析 鹿角市の公開講座

 医師がクマによる人身事故を系統的に分析した研究成果が発表される催しが鹿角市であり、「時期、時間帯、場所などに一定の傾向が認められた」として対策を呼びかけました。

 これは鹿角市、小坂町の医師の会が3日に市福祉保健センターで開いた公開講座で、関係者や市民などおよそ50人が集まりました。

 登壇したかづの厚生病院の診療部長で、外科の塩井義裕(よしひろ)医師は、同僚の医師や地元の消防本部と行った研究の成果を報告しました。

 去年まで8年間に鹿角地域の消防と救急病院で扱った34の事例すべてを取り入れており、塩井医師によりますとクマの人身事故の包括的、客観的な分析は貴重だということです。

 傷は顔と頭が74%、腕が71%に上り、クマが顔や頭を標的にすることが多く、それを腕で防いでけがをしている実態が明かされました。

 そのうえで、地面に伏せて、頭を両腕で隠す防御姿勢が、完全ではないものの一定の効果があると解説しました。

 また発生場所と地域の様子を落とし込んだ地図を使い、タケノコの産地や果樹地帯、栗の木が多い地域のほか、川に沿って起きている状況を示しつつ、「川は米代川などの大きな川よりも、茂みがある支流が多い」と指摘しました。

 具体的な場所では、人の生活圏の農地や住宅のそばも多いことも説明し、「人の食べ物を学習したクマが人里に出没している。厳重な管理が必要だ」と求めました。

 まとめとして、事故は5月と、夏から10月にかけて、時間帯は午前6時から正午までが多いいっぽう、場所について、「山間部を除けば、平地で、山が近い所、比較的に川の支流沿いに限定している」と述べ、対策を呼びかけました。

 訪れていた30代の女性は、「医師の視点からの傾向や分析は、説得力があった。参考にしたい」と話していました。

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