ドリアン助川さんの講演会 鹿角市

ドリアン助川さんの講演会 鹿角市

 映画「あん」の原作などで知られる作家、ドリアン助川さんを招いた講演会が鹿角市で開かれ、オリジナルの価値が生まれる背景などについて解説しました。

 これは十和田図書館の1周年記念事業として、隣接する十和田市民センターで20日に開かれたもので、ファンなどおよそ80人が集まりました。

 ドリアンさんは自身のロックバンドの活動や執筆した小説などについて、当初は「何かと何かを組み合わせてつくってきた」と考えていたものの、それだけではクリエーションにはならず、素材に過ぎないと気づいた流れを示しました。

 人気作「あん」については、当初は「ハンセン病問題と和菓子の組み合わせ」と捉えていたものの、気づきのあとには、3つめの要素として「生きることの意味を問う哲学があった」と解説しました。

 そのうえで、「創造には3つめの最重要要素として、私たちが普段、何を思って生きているかという意志がある。潜在意識や社会に対する考えがあって初めて、その人独自のひらめき、創造性が発揮される」と指摘し、日ごろの感情や意識のもち方の重要性を示しました。

 講演のなかでは、ドリアンさんが自身の作品2編を朗読する、聴衆にとって贅沢な場面もあり、訪れた人たちがほとんど動かずに聞き入るなど、作品の世界に引き込まれているようでした。

 訪れていた大館市の高校2年の女子生徒は、「私も文芸部で作品をつくっていて、一つに焦点をあてがちですが、組み合わせることで多様な表現ができると感じました」と話していました。

 十和田図書館は去年10月1日に市が移転、開館し、市によりますと旧施設に比べ、入館者数がおよそ2.8倍、貸し出し冊数がおよそ1.6倍に増えているということです。

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