鹿角市の伝統芸能「花輪ばやし」の伝承曲10曲あまりの太鼓の演奏をマスターし、ことしデビューを果たした男の子がいます。年齢は、なんと3歳。かわいい姿にふつりあいなほど、ばちさばきが巧みです。
鹿角市花輪新町の栗山琥大朗(こたろう)君です。先月から各町内で順に開かれている「花輪の町踊り」の太鼓の演奏で、町内の代表4人の一人を、大人に混じって担っています。
演奏前にばちを太鼓のふちに立てて待機する姿は勇ましく、演奏が始まると、手数が多いうえに、テンポが速い「羯鼓(かっこ)」という曲を、掛け声を上げつつ、完璧にたたきあげています。
祭り関係者たちは、「幼児で花ばやしの太鼓をたたける子はまれにいるが、これほど小さくて、たくさんの曲ができる子はいない」と驚いています。
花輪の祭り好きの思いがあふれ出る行動は日ごろからだそうで、鼻歌では伝承曲を歌い、家での遊びは、屋台の運行ごっこや、手締め「サンサ」の真似などです。
花輪ねぷたの大太鼓をたたく真似をする時は、熱狂する大人さながらに上半身裸になるそうで、「大太鼓は上着を脱がなければいけないと話しています」と、父、大(まさる)さん(31)が苦笑しています。
代々、花輪の祭りに深く関わる家に生まれました。生まれる1か月前にお母さんが祭りに参加しており、祭り初参加の年齢はマイナス1歳とも言えそうです。
1歳になる前から、太鼓のように机などを楽しそうにたたき、やがてリズムがそろっていき、2歳を過ぎると、花輪ばやしで自身の町内が練習する11曲すべてをマスターしていったそうです。
琥大朗君にお祭りがどれくらい好きかを取材すると、めいっぱいといったように両手を広げて見せ、なぜお祭りが好きかを聞くと、「太鼓をたたいていると楽しくなる」と満面の笑みで話します。
大さんは、「あまりにもできすぎるので、怖い気もする」と話すいっぽう、「町内の皆さんにかわいがってもらっているおかげです。ほかの子どもも楽しむきっかけになってほしい」と期待しています。
まもなくことしの町踊りは終わりますが、大さんは、「太鼓の遊びは続くでしょうね」と笑っています。

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