戦争の悲惨さを語り継ぐ朗読会が鹿角市で開かれ、被爆直後の地獄絵図と化した町や、生と死の狭間の様子などに、来場者たちが思いを寄せました。
これは地元の市民劇団が続けている催しで、25回めの30日は、鹿角市花輪の「コモッセ」に市民およそ70人が来場しました。
高校生から70代までの出演者たち13人が、毎日のように爆撃を受けていた男性の体験記や、鹿角から戦地に赴いた父に思いを寄せる詩などを順に読みました。
そのなかでは、爆撃を目の当たりにして狂ったように叫び続ける人がそばにいた場面や、被ばく直後に助けを求める人の手に驚き、振り払うと、抜けた腕が自分の手首に残ったことなどが語られました。
また人々の心の様子も示され、「下級生の犠牲を耳にし、あすは自分の番だと恐ろしくなった」とか、「死体を踏んだが感情がわかず、喜怒哀楽がなくなるのが戦争なのだと感じた」などと話されました。
訪れた人たちは沈痛な表情で聞き入っていて、被ばくした女性の話で、「父とおじが迎えに来て、やっと帰れると期待したが、父は娘じゃないと言った。変わり果てた姿に娘だと認識してもらえなかった」と語られると、うなだれる姿も見られました。
70代の男性は、「聞いていて、ぼろぼろと涙がこぼれてきた。政治が不安定だったり、戦争も起きている今、こうした催しをやってもらえてよかった」と話していました。
朗読会を開いた「演劇を楽しむ会」の村木哲文会長(79)は、「何年かすれば戦争を体験した人がいなくなる。様々な手段をつうじて、戦争体験を伝えていかなければいけない」と話しています。

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