行政代執行で空き家を撤去 鹿角市

行政代執行で空き家を撤去 鹿角市

 鹿角市は、建物の一部が崩れて国道の歩道に危険が及んでいる空き家について、行政代執行と呼ばれる手続きで、所有者に代わり撤去を始めました。

 行政代執行は、行政の命令に対し義務者が従わない、あるいは従えない場合に、行政が代わって強制的に行い、のちに費用を徴収する制度です。

 鹿角市では11年前に導入され、今回が5件めの執行ですが、以前多かった、倒壊後のがれきの撤去から近年は建物自体の解体が中心に変わってきており、危険な空き家が増えている表れになっています。

 今回の対象は大湯中田にある住宅だった、延べ床面積およそ170平方メートル、木造一部2階建ての空き家で、市の調査によりますと20年以上前から使われておらず、去年4月に壁の一部が壊れ国道の歩道に崩れて以降、近くの住民から危険性が指摘されていました。

 市が調査権に基づき所有者を調べたところ、相続が放棄されて相続人がおらず、市は公告したうえで行政代執行に踏み切りました。

 10日昼前、建物の前で行政代執行責任者の市の職員が工事を始める宣言書を読み上げたあと、請負業者の作業員たちが家財の運び出しを始めました。

 作業は10月上旬まで行われる見とおしで、費用のおよそ700万円は、所有者がいないため国の補助を受けつつ市で負担します。

 近くに住む80代の男性は、「歩道を歩くのが怖かったし、観光地大湯の道の駅の入り口にあって、大勢が見ていた。解体してもらえて良かった」と話していました。

 市によりますと、市内では空き家が去年3月末の時点でおよそ千300軒確認され、うち8%あまりにあたる110軒が、3段階の危険度で最も高いと判定されており、総数も、危険なものの数も増加傾向にあるということです。

 市では、「空き家は近隣に危険を及ぼすおそれがある。定期的な維持管理や、売却、活用、解体について家族で話し合い、自身で管理が難しい、相続で困っている場合は相談してほしい」と呼びかけています。

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