世界遺産登録から5年、来訪に変化 大湯環状列石

世界遺産登録から5年、来訪に変化 大湯環状列石

 鹿角市の縄文遺跡「大湯環状列石」が世界文化遺産に登録されて、27日でちょうど5年となります。5年が経ち、どのように変わっているのでしょうか。

 大湯環状列石は北海道、北東北3県にある17の遺跡とともに、令和3年7月27日に世界文化遺産に登録されました。

 「登録効果は3年」と言われるとおり、市によりますとガイダンス施設の来館者数は、登録年度とその後2年間は、登録前のおよそ1.5倍の3万人前後に急増しましたが、そこから徐々に減っており、昨年度は登録年度に対しおよそ3割少ない2万2千人あまりでした。

 ただ、その数字の裏に大きな変化があります。以前は旅行会社のツアーなど、いくつかの立ち寄り場所の一つという訪れ方から、近年は遺跡を目的地にした人が増えている点です。

 その変化はガイドの利用数にも表れており、登録年度の750人あまりから増え続けており、昨年度はその3倍ほどのおよそ2千200人となりました。

 もう一つ変化があります。地元の関心の高まりです。考古学は一般的にとっつきにくいとも言われる分野ですが、世界的に貴重な遺跡という冠が地元の目を引き始めています。

 市もそこを狙っていて、縄文時代の暮らしを体験できる講座や、子ども向けの催しなどを増やしており、定員が埋まる回も出ています。

 今後はどのような道を歩むのでしょうか。近年は文化財について、保存と活用を両輪で進めることが重要とされており、市は今年度にスタートさせた、遺跡の第二次の環境整備でもその点を重視しています。

 大湯ストーンサークル館主査の赤坂朋美さんは、「観光面のウエートを増やすいっぽうで、文化財であり、遺跡であるため、誇大表示や華美な整備はできない」と話します。

 大湯環状列石は、4千年前に置かれた石が現代もそこにある、現物展示という保存方法が大きな価値とされています。

 赤坂さんは、「大湯環状列石の本質的な価値を伝えることも大事だし、制限も設けすぎず、折り合いをつけながらみんなで上手に使う、頻繁に使ってもらう遺跡をめざす」としています。

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