「かづの牛」の放牧が始まる 鹿角市

「かづの牛」の放牧が始まる 鹿角市

 放牧主体で、うま味の濃い赤身の肉に仕上げる「かづの牛」の産地、鹿角市で、ことしの放牧が始まりました。

 日本短角種という種類のかづの牛は、畜舎だけで育てて霜降りをつける黒毛和牛に対し、放牧主体で育てるため、脂身が少なく、肉のうま味のアミノ酸が多い肉に仕上がるのが特長で、国の地域ブランド制度、GIに登録されています。

 夏山冬里方式と呼ばれるその飼育では、牧草が生長し始める5月から、寒くなる前の10月までおよそ5か月間、牛たちは牧場で過ごします。

 鹿角市大湯熊取平の市の牧場では14日、ことしの放牧が始まり、およそ50頭が放されました。

 トラックから降ろされた牛たちは、東京ドームおよそ34個分の160ヘクタールほどある牧場で、気もちよさそうに歩いたり、のんびりと草を食べたりしていました。

 ことしは春の好天で牧草の育ちが良く、放牧に訪れた小坂町の80代の男性は、「えさ代が高いから放牧は助かるし、牛が丈夫に育つところがとてもいい。秋に、大きくなった牛を迎えに来たい」と話していました。

 秋田県畜産農協の木村良一(りょういち)参与(76)は、「ストレスの解消、日光浴、緑の草が、牛にとって最高の栄養になっている」と自信をもって話しています。

 この日は農林水産省の元畜産部長で、畜産環境整備機構の原田英男副理事長(70)が、かづの牛の首都圏への出荷のあり方を探ろうと、見学に訪れていて、「この風景とストーリーがある産地は全国にそうない」と感心していました。

 そして、「都市の人や外国人がこの景色を見たら喜ぶ。かづの牛の発展を考える時に、放牧のストーリーと消費を組み合わせて考えたらいいのではないか」と話しています。

 かづの牛はことし、150頭ほどが4つの牧場で過ごす予定だということです。

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