鹿角市の各地に伝わる春彼岸の伝統行事「オジナオバナ」が花輪の集落で行われ、住民たちがやぐらに火を灯して先祖を供養しました。
オジナオバナは、おじいさんおばあさんを語源にした、先祖を意味する言葉と言われ、その送り迎えや、霊の供養をする行事です。
鹿角市内ではいくつかの集落で受け継がれていて、暗闇の中で火を使う点は共通していますが、作法がそれぞれ違います。
花輪の下川原集落では、地元の人によりますと少なくとも昭和初期には行われていて、春彼岸の間に2回実施したり、小中学生たちだけで担っていた時代もあったということです。
およそ60軒がある現代も、しきたりのとおり春彼岸の中日に行われていて、20日夕方ははじめに役員たちが、墓地に近い川の脇に、高さおよそ3メートル、幅およそ2メートルの三角すいの形をしたやぐらを建てて、わらを「はさ掛け」のように取りつけました。
そして日が暮れていく午後6時ごろ、わらに火をつけ、燃やしながら先祖を迎え、送りました。
行事には集落の人たちおよそ30人が集まっていて、「おじな、おばな、明かりの宵に、だんごをしょいに、きとらい、きとらい」と歌ったり、心を静めるようにして見守ったりしていました。
訪れていた地元の20代の会社員の女性は、「集落に住む人が減っていても、助け合って暮らせているのは、この行事とか駒踊りがあるからだと思います。今後も続くようにご先祖さまにお祈りしました」と話していました。
下川原自治会の佐藤義隆会長(71)は、「今は子どもが少なくなっているが、かつて子どもだけでやっていた時代もあった。この行事をつうじて子どもたちに、先祖や地域を大事に思ってほしい」と話しています。

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