鹿角市花輪での風力発電所の建設計画に反対するよう市の議会に求める請願が委員会で審査され、調査結果が出ていない現段階の中止の求めに賛同できないなどとし、採択されませんでした。
中心市街地から東へおよそ5キロの花輪上沼では、高さ200メートル前後の風車を20基程度建設する計画が、2つの事業者によりそれぞれ進められています。
これに対し地元では、景観や自然の保護、健康面の不安などを理由にした反対と、再生可能エネルギーの必要性や経済波及効果などを踏まえ推進を求める意見の両方が出ています。
提出された「上沼風力発電計画の中止を求める請願」は、議会に対し、反対を表明する意見書を県に提出すること、事業者に説明会を開くよう求めること、建設計画を調査して住民説明会を開くことの3点を求めています。
議会の産業建設委員会が13日、請願を審査し、委員からは、「客観的な根拠が明示されていない現段階で計画の中止を求める請願を採択することは、将来の産業の発展と雇用の芽を摘んでしまうことになりかねない」とし、不採択が妥当とする意見が出ました。
また、「自然と景観を守ることは大事だが、昨今の世界情勢のなかで、エネルギーの調達リスクを低減して、子どもたちに引き継ぐのが私たちの責任だ」との声もありました。
これらに対し、「安全性や環境保全の懸念に共感するほか、徹底した調査、評価、業者の説明を求める趣旨には賛同する。ただ、現時点で計画を中止とするかは、さらなる検証、議論が必要だ」とし、主旨採択を求める意見がありました。
採決の結果、不採択を4人、主旨採択を1人が支持し、不採択に決まりました。
請願を提出し、傍聴した新社会党鹿角支部は取材に対し、「残念だ。今の段階から慎重な姿勢になってほしいし、議員たちにも詳細に調べてほしい」と話しました。
請願はこのあと3月議会最終日の19日の本会議に、委員会の審査結果の報告後に採決され、議会としての総意が示されます。
建設を計画する2つの業者はこれまでに、4段階ある手続きのうちの2つめまでを終え、現在は環境への影響を調査しており、終了後に結果が公表されることになっています。

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