IT企業が鹿角市に進出 若者の定着めざし誘致

NO IMAGE

 東京に本社をおくIT企業が、鹿角市に進出しました。若者の定着につなげようと努める地元が、人気の業種の誘致を果たした格好です。

 今回、鹿角市にサテライトオフィスを設けた「シナジーシステム」は、10年前に設立し、現在は従業員52人で、企業などが使う、コンピューター上のシステムの開発、運営、管理などを手掛けています。

 市が、若者に人気のIT企業のサテライトオフィスを誘致しようと、進出の意向調査や視察ツアーなどを行っていて、これを利用していたほか、市のレンタルオフィスを活用することになりました。

 市は誘致企業に位置づけていて、花輪新町のレンタルオフィスで3年間、賃料、光熱費、通信料などを無料にするなどサポートしていきます。

 また県も、県内での操業から1年以内に5人以上を雇用することを条件に、誘致企業に認定し、顧客とのマッチングなどを支援しています。

 会社では、市内から1人採用し、今月事業を始めていて、従業員を5人程度まで徐々に増やしていく方針だということです。

 鹿角市を進出先に選んだ理由について、取締役の一人、川手祐一事業本部長は、「お客の隣でのサポートを強みにしており、必要としている企業がありそうなこと、また市がテレワーカーの育成に熱心なことが決め手になった」としています。

 そして、「鹿角市の雇用に貢献するとともに、地元の労働生産性を上げる協力をしたい。子育て中や、農業の閑散期、店番の空き時間など、すき間の時間にスキルを身につけてもらう手伝いもしていきたい」としています。

 市は、若者の定住につなげようと、情報サービス業に焦点を当てた企業誘致の戦略を一昨年度につくり、取り組みを進めていて、今回が誘致の第1号になりました。