市外の人が地域おこしを手伝い 鹿角市の講座

市外の人が地域おこしを手伝い 鹿角市の講座

 市外に住む人にも地域おこしを手伝ってもらおうという鹿角市の講座で、現地での研修が行われ、受講者たちが行動のあり方を探りました。

 市は人口減少に対応しようと、外から応援する人、関係人口づくりを進めていて、「かづコトアカデミー」と題したこの講座はその一環です。

 受講者たちが鹿角市の現状と魅力を知ったうえで、地域おこしのプランをつくるもので、今年度2回めの講座が26日まで3日間、市内で開かれました。

 訪れたのは、首都圏などに住む、地域づくりのコンサルタントや公務員など10人あまりで、ほとんどが若手です。

 市内の伝統的な生業を守る人や地域おこしに取り組んでいる人などの元を訪れ、話しを聞いたり活動の様子を見学したあと、プランについて考えました。

 大湯下ノ湯のゲストハウスへの訪問では、経営している40代の夫婦から、町が800年続くと言われる温泉地であること、空き施設だった旅館を買い取り、自らの手で改築したこと、地元の農作物や野草でこだわりの食事を提供していることなどを聞きました。

 そして、古い良さを生かしつつ、おしゃれで、落ち着きのある雰囲気に改装された施設内を見学し、思いを巡らせていました。

 20代の都内の公務員の女性は、「来たことがない東北で、地元の人と関わりたくて参加しました。食の魅力が多いと聞いたので、知り合いを鹿角に連れてきて、食事をする催しを開けたら面白そう」と話していました。

 市によりますと1年めの昨年度は、受講者12人のうちおよそ半数が、首都圏で鹿角の特産品を販売したり、講座で知った鹿角の魅力や人物をインターネットで紹介したりするなどのプランを企画し、実践にこぎつけています。

 鹿角市政策企画課では、「旅行先の、もの、こと、ではなく、人と関わりたいという声が増えている。鹿角の魅力づくりをしている人と市外の人をつないで、関係人口を増やしたい」としています。

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