鹿角のブランド牛肉「かづの牛」の競りが鹿角市の市場で行われ、上場頭数が過去最少となるいっぽう、高値がつき、活気づきました。
鹿角市花輪菩提野の鹿角家畜市場で22日、年1回の競りが行われ、34頭が上場しました。
そのうちかづの牛の名で売り出している日本短角種の子牛は、鹿角市と小坂町の畜産農家と地元の農協から24頭が上場し、うち20頭が競り落されました。
上場頭数は、過去最も少なかった去年からさらに1頭減り、4年連続の減少となりました。
いっぽう競りでは、日本短角種の子牛、一頭あたりの平均価格が30万9千800円となり、去年のおよそ1.5倍、金額にして11万円近く値を上げました。
平均価格は過去10年のなかで2番めに高く、30万円を超えたのは9年ぶりとなり、子牛を生産している地元の繁殖農家たちにとってうれしい結果となりました。
背景について地元の畜産農協では、「かづの牛のことし1月のGI登録を受け、牛肉の取引先が増えるとともに、それを踏まえた県外の大口バイヤーたちの競りへの参加、買い付けもあった」としています。
子牛3頭を持ち込んだ40代の男性農家は、「想定よりも高値がついたので、飼育の魅力をあらためて感じる。頭数が減り続ければ、この市場がなくなって、飼う人がさらに減る可能性もあると思うので、かづの牛のブランドをアピールできるといい」と話していました。
競りを主催した秋田県畜産農協鹿角支所では、「物価の高騰で牛肉の販売が全国で苦戦するなか、かづの牛はGI登録を受けて引き合いが強まっている。農協で買い支えを努力していくので、農家の生産意欲を高めたい」としています。

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