クマ対策、幅広い分野の巻き込み必要 秋田県北議員の研修会

クマ対策、幅広い分野の巻き込み必要 秋田県北議員の研修会

 人の生活圏へのクマの異常出没が続くなか、議員たちが対策について考える研修会が鹿角市で開かれました。

 これは、秋田県北部の4つの市の議会が合同で開いた研修会で、14日、鹿角市花輪の式典会場に議員およそ70人が集まりました。

 講師を務めた秋田県自然保護課の近藤麻実(まみ)主査は、「人から危害を加えられないと覚えてしまったクマが、人の存在に気づいても逃げない状況が、全県各地で起こってしまっている」と説明しました。

 また、川の周りに木が生い茂っている写真を示しつつ、人の生活圏でも、クマが姿を隠しながら歩けるやぶや林が増えているとし、「クマの通れる道と食べられるものがあることが、出没の理由です」と指摘し、対策を呼びかけました。

 いっぽう、ソバがクマの好物でありながら、耕作放棄地対策で国などが作付けを推奨していることなどを挙げ、「これからのクマ対策は、河川の管理、農作物の選択など、幅広い分野を巻き込む必要がある」と訴えました。

 参加した鹿角市の男性議員は、「クマ対策について、人身被害の防止だけでなく、地域づくり、都市計画などの重要な要素として考えなければいけないと感じた。対策を検討したいし、国に研究を進めてもらうよう声をあげていく」と話していました。

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