鹿角市で買い物やサービスの利用で使えるデジタル版のプレミアム付き商品券で、再度の発行が17日に始まります。購入の上限が引き上げられるとともに、申し込みが不要になっています。
この事業は、地元の商業者たちでつくる「ハミングカード協同組合」の地域通貨を使い、市が国の物価高騰対策の交付金でプレミアム分を負担するものです。
1万円で1万5千円分の買い物ができることをプレミアムにして、市内の在住者、在勤者に販売しています。
3年前の事業では、従来の紙の商品券と、カードにチャージされるデジタル商品券の両方を発行しましたが、60代以上のデジタル商品券の利用が多かったことを踏まえ、今回はデジタル版のみとなりました。
ことし夏の前回の募集で、発行総数の4千セットに対し、希望がおよそ2千100セットにとどまったことから、残り分が再発行されることになりました。
ふるわなかった要因を市などが分析しており、前回は一人につき、1万円で購入する1セットのみに制限していましたが、今回は3セットに上限を引き上げました。
また前回求めていた事前の申し込みが、不要になりました。
市によりますと、前回の募集以降、カードの保有者が400人、利用できる店舗が17軒それぞれ増えたほか、登録店が多い花輪地区のほかの地区でもカードを持つ人が増えていて、市は事業の効果とみています。
そして、スーパーやドラッグストアなど市外の資本を利用の対象外としているため、買い物客の消費が地元で循環していることを大きな成果と捉えています。
鹿角市産業活力課では、「デジタル版は商品券の印刷費用をプレミアム分に充てるなどして、消費者に得をしてもらっている。今後の時期は、暖房費や新米などでお得に買い物をしてほしい」としています。