鹿角市内の中学校で学校祭のシーズンを迎えていて、ことし市内で異常事態になっているクマの出没に関するものなど、生徒たちが地域の活性化や課題に向き合った成果を発表するなどしています。
市内の4つの中学校では今年度、4日土曜から12日日曜までの間に学校祭が設定されました。
5日、全校204人の十和田中学校では、生徒全員が3つのプロジェクトのグループに分かれ、地元の名所や企業、民話、伝統芸能などの魅力や特徴を学び、地域の活性化に生かすことを考えたのが特徴です。
地元の縄文遺跡「大湯環状列石」のガイド、規格外の野菜を使ったキーホルダー作りなどの活動のほか、環境を取り上げた班では話し合いの結果、クマの異常出没を踏まえ、注意喚起をすることにしたということです。
そして、目撃情報があった場所を地図で表示するとともに、対策を紹介する映像をつくりました。
目撃情報の地図は、高さ2メートル、幅3メートルほどの学区内の航空写真に、県のマップシステムに情報提供があった、ことし1月から4日までの出没場所を、ふせんとマジックで表示しました。
出没場所がひと目で分かることもあって、掲示場所を訪れた人たちの関心を集めていて、見ていた40代の男性は、「自分の家のそばの出没は、市のメールなどをとおして意識しているが、ほかの場所のことも知ることができて参考になった」と話していました。
グループのリーダー、3年の中村永遠(とわ)さんは、「クマが森や林の近くだけでなく、街なかに出ることも少なくないと実感できた。地域の人たちが、家の周りや自分がいく先などを確認して、事故を防いでほしい」と話していました。
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