国道の整備を秋田県に要望 秋田・青森の市町

国道の整備を秋田県に要望 秋田・青森の市町

 鹿角市や小坂町などを通る国道の整備をめざす沿線の自治体が、秋田県鹿角地域振興局に合同で要望をしました。

 これは、「八戸・能代間」、「角館・大鰐間」、それに「国道454号」の3つの道路の整備促進をめざす団体によるものです。

 26日は、10の市と町の長や議長など14人が秋田県鹿角地域振興局を訪れ、永須昭夫局長に要望書を手渡すとともに、重点に位置づける区間を示し、整備を求めました。重点区間はすべて継続の要望事項です。

 これに対し、振興局側が重点区間に対する現時点の位置づけを答え、国道282号の鹿角市毛馬内西町と小坂町万谷の間への歩道の設置については、「今年度も改良を実施しており、早期完成に向けて努める」と答えました。

 また、小坂ジャンクションの開通後に、町中心部との間で大型車の通行が増えている国道282号の改良については、「2つの工区で改良を進め、また矢柄平(やがらたい)工区は今年度に着手する」と説明しました。

 いっぽう国道103号、104号の鹿角市大湯と青森県田子町を結ぶバイパスの建設については、「ことし3月の国や両県などの勉強会で、医療搬送の課題や検証について意見交換した。今年度は物流、産業の効果、検証をする」とし、実現性には言及しませんでした。

 また冬に閉鎖する国道341号の鹿角市と仙北市の間の通年通行の要望に対しても、「冬の安全を確保できないため困難だ。玉川温泉地区が孤立するおそれがあり、緊急車両が鹿角市側からもアクセスできるよう簡易除雪を続ける」と述べるにとどまりました。

 それに小坂町十和田湖の西湖畔と黒石市を結ぶ国道454号の急こう配、急カーブが連続する秋田、青森県境付近をほぼ直線で結ぶ西十和田トンネルの建設についても、「交流量が少なく、計画はない」としました。

 3つの同盟会の会長、副会長を務める笹本市長は、「毎年災害が発生しており、緊急輸送路の整備がますます重要です。災害に強い道路を整備し、安全安心な生活を確保したい」としています。

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