特養ホームの改築で起工式 鹿角市

特養ホームの改築で起工式 鹿角市

 鹿角市で最も長い間、地域に根ざしてきた特別養護老人ホームが改築されることになり、起工式が行われました。

 改築されるのは、社会福祉法人「花輪ふくし会」が運営する、花輪古館の「東恵園(とうけいえん)」です。

 市内でいち早い昭和51年に開設以降、一部の増改築を繰り返してきましたが、老朽化の対応とサービスの向上のため、施設すべてを改築することになりました。総事業費は、解体などを含め16億円ほどと見込まれています。

 施設を運営したまま、建物の半分ずつを解体、建設する形で工事が行われ、ことし7月の着工からおよそ1年10か月で外構などすべての工事を終える計画です。

 新しい施設はこれまでの平屋建てから2階建てに改められ、総面積がおよそ3千平方メートルと広がります。

 これは、より家庭的な雰囲気に近づけるためのもので、一部屋の入居人数が現在の4人から2人になるとともに、食堂、リビング、ダイニングなどを大人数で利用しないように、20人ずつで利用する3つのユニットをもたせる構成です。

 25日に建設地で起工式があり、関係者およそ30人が出席し、神事で安全を祈りました。

 花輪ふくし会の丸岡克彦理事長(60)は、「笑顔とありがとうの心を理念に、利用者、家族、働いている人に、東恵園があって良かったと思ってもらえる施設にしたい」と話しています。

 新しい施設の利用開始は、最初の半分で来年11月、残り半分で再来年5月が予定されています。

 近年、在宅の福祉のニーズがあるいっぽう、介護する人の確保が難しいケースや、高齢者の安全な暮らしに対応する施設入所の希望もあり、県内でも高い水準で市内の高齢化が進むなか、施設の役割がますます重要になっています。

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