クマよけ電柵補助、利用殺到で予算追加 鹿角市

クマよけ電柵補助、利用殺到で予算追加 鹿角市

 鹿角市の9月議会は19日、最終本会議が開かれ、クマよけの電気柵設置に対する補助金の利用が殺到していることを受け、予算の追加が市から提案され、可決されました。

 この補助金は、農家の電気柵の設置費に対し、3分の1、最大20万円を支援するものです。

 今年度は当初予算に45件分、145万円を計上していましたが、市によりますと、クマによるものとみられる食害が急増した7月以降、利用が相次いでいて、19日の時点で申請額が124万円あまりに達しているということです。

 予算が底をつく見とおしを踏まえ市は、10件分、40万円を追加する補正予算案を19日、議会に提案し、原案どおり可決されました。

 この補助金は、クマの出没が多い年に多く利用される傾向にありますが、今回の追加をあわせた今年度の予算総額は、平成22年度の補助金創設以降、過去最多となっています。

 市によりますと、ことしのクマによるものとみられる食害の報告は、7月にスイカやキュウリ、先月にモモで被害が相次いでいて、件数の108件は、去年まで過去5年の年間総数の平均と比べおよそ1.8倍に上っています。

 可決された補正予算にはそのほか、ことし6月中旬から8月上旬にかけての高温、少雨に対し農家が揚水機の購入や借り上げに対する補助金や、8月20日と9月2日の大雨被害に関する復旧費なども盛り込まれました。

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