消費者待つ新米、集荷始まる 鹿角地域

消費者待つ新米、集荷始まる 鹿角地域

 稲刈りの時期を迎え、鹿角市、小坂町を管轄する農協では、農家が出荷した新米の検査が始まりました。コメが不足するなか、消費者が待つ新米は、来月にも店頭に並ぶ見とおしです。

 鹿角地域のコメのおよそ半数を扱うかづの農協で17日、受け入れたコメの等級を格付けする検査が始まりました。

 鹿角市花輪大曲の集荷場では、祈願祭のあと、コメ袋からサンプルが次々と抜き取られ、国家資格をもつ検査員が色や形、水分などを慎重に調べていました。

 農協によりますとことしの生育は、7月の雨不足で収穫量が若干減る見とおしがあるいっぽう、品質に影響はほぼなさそうだということです。

 コメを出荷する農家に対し農協では、「品質維持のため、適期に刈り取ってほしい」と呼びかけるいっぽう、コメ不足のなかで盗難が懸念されるとし、適切な管理を求めています。

 集荷するコメは、従来の「あきたこまち」から切り替えられた「あきたこまちR」や、鹿角のブランド米「淡雪こまち」などで、11月いっぱいまで続く見とおしです。

 農協ではことしの集荷目標について、1俵60キロ入りで、去年の実績を6千俵ほど上回る7万俵をめざしています。

 また農家の出荷時に支払う、「概算金」と呼ばれる一時金は、関係者によりますと、あきたこまちRの一等米60キロあたりで、去年より7千500円高い2万7千800円と設定したとみられます。

 いっぽう、新米が店頭に並ぶのは、来月中旬ごろが見込まれます。

 かづの農協米穀課の田中雄也(かずや)課長は、「鹿角は温暖化でコメ生産の適地になり、上流のきれいな水もある。茶碗に山盛りにして、食べてほしい」と話しています。

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