鹿角市の政策や事業に対して市民が意見を寄せる会議が開かれ、人口減少対策などについて意見が交わされました。
16日夜に市役所で開かれた会議では、委員7人が出席し、市の昨年度の政策や事業に対する評価が行われました。
鹿角市最大の課題の人口減少をめぐっては、若年女性をはじめとする若者の転出が急速に拡大していて、直近の国勢調査では、若い女性のUターンが転出に対し初めてマイナスになりました。
こうした状況について委員からは、「女性が転出する理由、帰ってこない理由をリサーチしてほしい」とか、「人口減少対策がうまく機能しているかを評価すべきだ」などの意見がありました。
市側は、「女性のUターンにつながる就職先が課題だ。女性にとって魅力的な職場づくりや、その発信に力を入れていく」などと説明しました。
また女性の委員からは、「都市に比べて給料が安い」「女性だから、という偏見が会社でもたれている」「子育てに関する休日が取りづらい」などの声も聞かれました。
これらに対し市側は、「給料の安さや、女性がこうあるべきだという偏見の押しつけを変えていくために、経営者の考えを変化させていく必要がある。取り組みたい」などと答えました。
このほか委員からは、「親たちが子どもに対し、将来は地元に帰ってきてほしいと言わない状況が人口減少をつくっている面もあると思う」との問題視も聞かれました。
鹿角市総合戦略室では、「社会減の幅が大きいことが人口減少のスピードを加速させていて、特に女性の流出が多い。若者が帰ってきたいまち、安心して子どもをもつことができるまちをめざす」としています。
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