小坂町特産のブドウが収穫期を迎えていて、ブドウ園にある直売所では、訪れた人たちが様々ある品種の中からお気に入りを選び、もぎたてを味わっています。
町によりますと町内ではことし、9軒の農家で、あわせて7ヘクタールあまりでブドウが栽培されています。
小坂町鴇(ときと)の宮舘文男さん(78)のおよそ1.8ヘクタールのブドウ園ではことし、猛暑で生育が1週間ほど早く、先月下旬に始まったワイン用に続き、今月上旬からは生食用の収穫が進められています。
40年近くの栽培のキャリアがある宮舘さんは、もぎたてを味わってもらおうとブドウ園に直売所を設けていますが、客のほとんどが常連だそうで、評判の高さを裏づけています。
15日もおよそ10種のブドウが店頭に並び、訪れた人たちが試食をしたり、味の特徴を聞いたりしながら、お気に入りを選んでいました。
宮舘さんによりますとことしの出来は、夏の暑さと、最近の昼夜の寒暖の差で、味がのっていて、それぞれの品種の特性がしっかり出ているということです。
今は、大粒で、果肉のしっかりした歯ごたえも楽しめる「ハニーブラック」や、高い糖度とブドウらしい甘酸っぱさがある「紅(べに)伊豆」が特に食べごろです。
大館市から訪れていた40代の女性は、「いろいろなブドウがあって、食べ比べながら、その時に一番好きなものを買えるので、毎年来ています」と話していました。
宮舘さんは、「品種ごとの特徴を紹介できることが直売所の良さだし、目の前でおいしいと言ってもらえるので励みになっている。ことしも味がしっかりのっているので、大勢に楽しんでもらいたい」と話しています。