福祉の関心を高めるイベント 鹿角市

福祉の関心を高めるイベント 鹿角市

 福祉をテーマにしたイベントが鹿角市で開かれ、訪れた人たちが展示や体験をとおして関心を高めました。

 地元の社会福祉協議会が主催する「おいでよ、ふくしの杜(もり)」と題したイベントが13日、花輪の複合施設「コモッセ」で開かれ、20あまりのコーナーが用意されました。

 福祉というと高齢者や障害者に関することに目が向きがちですが、災害や救急という分野も、助け合いという面で福祉の意識が欠かせません。

 赤十字が今回設けたコーナーは救急と災害がテーマになっていて、人形やトレーニング用の道具を使った心肺蘇生や、避難所でのテントやベッドの設営を体験できるようになっていました。

 心肺蘇生の練習を体験した人は、119番の通報やAEDの準備などで、周りの人の助けを借りながら、命を救う最善の方法を確認していました。

 体験した20代の女性は、「周りの人の協力があると、助ける力は大きくなると感じました。もしもそうした場面があったら、積極的に協力したい」と話していました。

 日本赤十字社鹿角市赤十字奉仕団の長内昭継代表(64)は、「人のつながりがあると、災害や救急の場面で人の命が助かる可能性が高くなる。日ごろから地域の人に関心をもち、寄り添ってほしい」と話していました。

 このほかイベントでは、点字や手話を使って自分の名前を紹介できるようになるコーナーや、指の軽い動きだけで自在に動く車いすに乗る体験ができるコーナーなども設けられ、訪れた人たちが福祉を身近に感じていました。

 主催した鹿角市社会福祉協議会では、「地域共生社会や福祉のまちづくりの重要性が叫ばれているが、福祉は見えにくいと言われる。体験や交流できる機会をつくり、訪れた人たちの心に少しでも残ってほしい」としています。

(写真はクリックすると見られます)