4か月ぶりに県平均並みに回復 鹿角の労働市場

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 鹿角市と小坂町の管内の労働市場は、求人倍率が4月の急落から徐々に元の水準に戻りつつあり、4か月ぶりに県平均並みに回復しました。

 ハローワーク鹿角の7月末時点のまとめによりますと、企業からの求人の数は610人で、前の月から8人減りました。

 去年秋の県内での最低賃金の引き上げの影響や、資材など物価の高騰を受け、企業側で採用の抑制が続いています。去年の上半期は700人台から800人台で推移していました。

 対して、仕事を求めた人は505人で、前の月から45人減りました。

 3か月前におよそ4年ぶりとなる600人台まで一気に増えたあと、徐々に減っています。

 ハローワーク鹿角によりますと、年度替わりの時期に雇用保険の受給対象者が一気に増えて求職の登録が急増したものの、支給期間の終了後、求職活動を休止したり、ハローワークに届けずに自力で就職先を探したりする動きが出ているということです。

 これらにより、仕事を求めた人一人に対し企業からの求人が何人あったかを示す有効求人倍率は、前の月を0.09ポイント上回る1.21倍となりました。

 求人倍率は長年、1.3倍台から2.1倍台の間で推移していましたが、2か月前におよそ10年ぶりに1.1倍台を割るまで急落し、その後、少しずつ上がっています。

 それにより、4か月ぶりに秋田県の平均の1.21倍、全国の平均の1.22倍並みまで上がりました。

 ハローワーク鹿角では、「雇用保険の受給を終えて、求職活動を休止する動きなどが出ている。再び、求職者を求人が大きく上回る状況に戻りつつあり、企業に求人条件の緩和を提案するなど、マッチングに努めていく」としています。