消防署が遠い地域などで心肺蘇生が必要な際に、救急車とは別に、サポーターに認定された近隣住民がAEDを持参して駆けつける制度が鹿角地域でスタートしました。
これは鹿角広域消防本部が導入したもので、救急救命の講習を受けるなどした、鹿角市八幡平谷内の自治会、消防団、婦人会の27人が第一号のサポーターとして認定されました。
運用開始の7日を前に、6日は谷内地区市民センターで発足式が行われました。
サポーターたちに消防本部から認定証が交付されるとともに、自治会の代表にAEDが手渡されました。
続いて実際の出動に見立てて、流れが確認されました。
消防本部の通信指令室からサポーターの全員にメールで出動が依頼されると、3人が電話を折り返し、現場に行けると応じました。
そして最も連絡が早かった人が消防の番屋や自治会館に立ち寄り、AEDや資機材を持参し、現場に向かう流れを確認しました。
また現場では、駆けつけたサポーターたちが交代で人形に心臓マッサージをしたり、AEDを使ったりし、消防の救急隊が到着すると、状況を説明し、引き継ぎました。
サポーターになった50代の女性は、「地域のために、サポーターになろうと思いました。出動がないといいのですが、万一の時は必ず駆けつけたい」と話していました。
鹿角広域消防本部の木村正樹消防長は、「救急は一刻を争う。もしもの時に、勇気をもって手を差し伸べてほしい」としています。
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