来年春の高校の卒業予定者による就職希望の届け出が始まりました。鹿角管内では地元就職の希望者が、統計がある平成元年以降で最も少なくなっていて、事業所側に厳しい状況が続いています。
新規高卒予定者の就職をめぐっては、5日に学校からの推薦が始まり、就職試験が16日に解禁されます。
ハローワーク鹿角の7月末のまとめによりますと、管内の高校、支援学校の2校を来年春に卒業予定で、就職を希望する生徒の数は、全体のおよそ3割にあたる46人です。
県内への就職の希望者は28人で、少子化と進学志向を受け、統計がある平成元年以降で最も少なくなっています。
県外の希望者は、18人です。
県内の希望者が前の年から9人減ったのに対し、県外の希望者は10人増えており、県外志向が強まっています。
このため県内希望率は61%と、去年から21ポイントの大幅ダウンとなっています。
いっぽう、新規高卒予定者に対する管内の事業所の求人は、66社の167人で、前の年から21人減っているものの、生徒側の希望が20人を切るなか、大幅に足りていません。
これらにより7月末の時点で高校生一人に対し事業所から何人の求人があるかを示す管内の求人倍率は5.96倍で、前の年を0.88ポイント上回るとともに、過去10年で2番めに高くなりました。
この水準は7年前に4倍を超えて以降、高止まりしていて、5倍台は4年連続です。
ハローワーク鹿角では、「第一志望以外に進む場合や、公務員や進学の希望からの変更などの際に、学校と連絡を取りながらフォローしていく」としています。