前線などの影響で鹿角地域は3日未明までに、記録的な雨が降るなどしました。気象台は引き続き土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水、はんらんに厳重に警戒するよう呼びかけています。
鹿角市八幡平トロコでは3日午前2時すぎまでの24時間に降った雨の量が、1978年に観測が始まって以降で最大となる209ミリに達しました。
また鹿角市花輪では3日午前1時半までの24時間に降った雨の量が、9月の観測史上最大となる159.5ミリとなりました。
小坂町藤原でも前の日、2日の24時間に降った雨の量が、1983年に観測が始まって以降で最大となる170.5ミリにのぼりました。
大雨の影響で、鹿角市八幡平の熊沢集落内の熊沢川の観測所で水位が、4段階あるレベルで危険度が最も高い「危険水位」に、2日昼すぎに達したあと、一度引いていましたが、2日深夜に再び越え、3日午前2時には堤防に達する観測値が出ました。
このため市は、土砂災害と河川のはんらんの危険性が高まっているとし、3日午前2時10分に、八幡平の熊沢川流域の5つの自治会、321世帯、772人の全員に対し、5段階の警戒レベルのうちレベル4の「避難指示」を出しましたが、午前6時に解除されました。
引き続き河川の情報です。熊沢川のほか、大湯市街地の大湯川、八幡平湯瀬の米代川、八幡平長内の夜明島川のそれぞれの観測所でも水位が午前6時の時点で、4段階あるレベルで危険度が最も高い「危険水位」を越えています。
いっぽう、土砂災害の危険があるとし、2日午前10時51分に市内全域を対象に出していた、レベル3の「高齢者等避難」は、3日午前6時半までに、すべての地域で解除されました。
避難所です。2日以降、最大8か所用意されていましたが、3日午前6時半までにすべて閉鎖されました。
被害の情報です。鹿角市、小坂町によりますと、3日午前6時の時点で、人や建物の被害の報告は入っていないということです。
鹿角市内では市道の崩壊や土砂の流入、ブロック塀の崩壊などが、小坂町内では町道への土砂の流入の情報があるということです。
3日朝の気象情報です。気象台では、鹿角地域などに対し引き続き土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水やはんらんに厳重に警戒するよう呼びかけています。
鹿角市八幡平桃枝の市道の崩落
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