鹿角市の中心市街地を流れる用水路「花輪大堰」の改修は、8年めの今年度の工事が行われていて、終了すると全体のおよそ3分2が完成します。
秋田県鹿角地域振興局が行う老朽化を踏まえたこの改修は、花輪舟場の米代川の頭首工から花輪下タ町の福士川との交差までのおよそ2.9キロのほぼすべてで行うものです。
完成から50年以上経ち、近代化で街の地面が土からアスファルトに替わり、流れ込む雨水が増えており、水を下流に流す機能を重視しようと、大型のU字溝を埋め込む工事になっており、すでに終えた場所では景観が大きく変わっています。
総事業費は、現時点で19億7千万円程度を見込んでいます。
平成29年度の設計に続き、30年度に着工しました。
昨年度までに、上流側のおよそ1.2キロと、下流側のおよそ400メートル、それに国道や県道などとの5つの交差地点のあわせておよそ190メートルで工事を終えました。
工事8年めの今年度は、およそ1億2千万円をかけ、上流側で残るうちの準備が整ったおよそ100メートルと、下流側の昨年度と2か年で行うおよそ100メートルで工事が行われます。
工期は上流側がことし7月から来年の3月25日まで、下流側が今月1日から12月25日までがそれぞれ計画されていて、工事の本格化を前に今月1日、取水が停止されました。
秋田県鹿角地域振興局農村整備課の畠山欣也(きんや)課長は、「花輪大堰は農業用水のほか、冬季の融雪に使用したり防災にも寄与している重要な水路です。劣化している水路を改修し安全性を確保する工事を行っており、ご協力をお願いします」と呼びかけています。
今年度の工事が終了すると、予定区間の67%に達しますが、今後は中心市街地が残っており、これまで以上に期間がかかる見とおしも出ています。
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