地元企業のAIの活用を促進しようというセミナーが鹿角市で始まり、導入例などが分かりやすく示されました。
これは、若者の地元定着につながる職場を増やそうと、市が今年度、シリーズで行う取り組みの初回で、26日は市交流プラザに受講者およそ10人が集まりました。
講師を務めたコンサルタントは、生成AIが出始めたころに「何々について教えて」と入力し、精度の低い情報が示されて、使うのをやめてしまうケースが多かったとし、「誤った使い方です。生成AIは、知識を聞くよりも、作業をしてもらうもの」と説明しました。
「生成AIに任せることができる作業が、すごい勢いで増えている」とし、実演で、セミナーの録音データを入力して指示すると、図解やフローチャートも含んだ資料がわずか数分で出力され、また、作業場の写真を入力して、「安全管理で必要なことを教えて」と指示すると、指摘のほか、改善計画や日々のチェックリストまで、数分で表示されました。
使う時のポイントについては、「多くの情報を与えること」とし、また、うまく使う例として、文字による指示だけでなく音声入力を使ったり、生成AIに質問させる方法などを紹介しました。
受講した地元の製造会社の役員は、「技術に驚いた。自社で様々なことに活用できそうだ」と話していました。
鹿角市産業活力課では、「地元ではまだまだDXが浸透していない。業務の改善、効率化で活用してもらい、若者が勤めたい、働きやすい環境をつくりたい」としています。
この取り組みのシリーズでは今後、希望する事業所をコンサルタントが訪れて業務を確認し、導入例を個別にアドバイスすることになっていて、参加が呼びかけられています。
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