鹿角の消防署員のチームが救助技術を競う全国大会に出場し、入賞に届かなかったものの貴重な経験を得ました。
これは、先月30日に兵庫県で開かれた第53回全国消防救助技術大会に、鹿角広域消防本部の救助隊員3人のチームが出場したものです。
鹿角広域消防本部から全国大会に出場したのは、この3人の前には、6人による7回だけ。そしてチームでの出場権の獲得は、初めてです。
今回出場したのは、ビルや地下街などで煙に巻かれた人を救出する現場に見立てた、「ほふく救出」と呼ばれる種目です。
3人の競技は、タイムがことし7月の秋田県の大会で優勝した時を上回りましたが、減点の対象があったとみなされ、入賞に届きませんでした。
いっぽうで、全国の各予選を勝ち上がった51のチームと、レベルの高い争いをする貴重な経験を得ました。
湯沢健太消防士長(31)は、「全国大会に出場できたうれしさと、入賞できなかったくやしさがある。どれだけ練習しても、訓練しても、さらに上をめざせる体験をできたので、訓練を繰り返したい」と話しています。
金澤直大(なおひろ)消防士長(30)は、「全国大会で力を出し切れて、充実した時間だった。自分たちのなかでは減点はなかったつもりだし、普段より速いタイムを出せたのは、いい経験になった」と振り返っています。
佐々木卓人(たくと)消防副士長(25)は、「全国の強いチームは、互いのコミュニケーション能力が高いと感じた。普段の仕事でも、現場でも、コミュニケーションを大事にしていきたい」と意欲を示しています。
1日、鹿角市役所で報告を受けた鹿角広域行政組合の管理者、笹本鹿角市長は、「救助現場などプレッシャーがかかるなかでの判断力などを養ってもらいながら、市民のために職務を果たしてください」と期待していました。
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