前の市長に続き、議員の職員へのパワハラ的事案も認定された鹿角市で、笹本市長は、「鹿角の市政は変わったというところを示していきたい」と話しました。
鹿角市では職員へのアンケートの回答を踏まえ、ことし2月までの前の任期の議員18人を対象に、職員に対するパワハラの有無について、議会の政治倫理審査会が調べた結果、1件のパワハラ的事案が認定されました。認定された人、内容は、今後公表されます。
25日の定例記者会見で笹本市長は、認定があったことについて、「あってはならないことだと思う」と述べました。
また自身も議員だった立場から、状況について、「肌感覚やいろいろな人から話を聞くなかで、パワハラと認定されなくても、今後直していくべき言動はほかにも多数あったと思う」「今まではそういうものだと受領されていた範囲で、あったと思う」と見解を示しました。
前の市長に続き、議員のパワハラ的事案も認定された格好であり、笹本市長は、「決別して、いい方向をつくれるかが市政、議会の信頼につながると思う。市民の皆さんに鹿角の市政は変わったというところを、議会と協力しながら示していきたい」「受けたハラスメントのケアは、しっかり対応していきたい」などと述べました。
調査対象だった自身の状況については、「私は認定されていない。政治倫理審査会の聞き取りも受けていない」と説明しました。
いっぽう、市民による職員への不当な要求、理不尽なクレーム「カスタマーハラスメント」について、「多くはないが、ある」としながら、「これを機にハラスメントのない市政をつくるために市民に呼びかけていきたい」「職員を守る対応も考えていきたい」と述べました。
このほか記者会見で笹本市長は、22日にあった秋田県の市長会で、クマによる被害防止策の強化を国に要望するよう緊急提案したことを説明しました。
提案は、クマの生息数の管理と被害軽減に主体的に取り組むこと、市町村の対策への人的、財政的な支援の拡充、それにクマの生態と行動の調査について、国が主導し、力を入れることを求めるもので、県市長会で全会一致で承認され、今後国に出されるということです。
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