若者の地元定着につながる職場をつくろうと鹿角市は、企業でのAIの活用促進など魅力ある職場環境づくりを本格化させることにしています。
鹿角市では直近の国勢調査で20代前半の女性が20代後半になった時のUターンが初めてマイナスになるなど、地域を維持するために若者の定着が大きな課題になっています。
市はその対策の一つとして、若者に魅力ある職場を増やそうと、「女性・若者魅力ある企業づくり支援事業」を今年度新たに設けました。
3つの取り組みがあり、その一つとして、市内の若手経営者たちと市による戦略づくりがあります。
学生の職場体験や意見の聴取などをとおし、採用の促進や定着に必要なことを戦略に盛り込んでいくということです。
二つめは、大手自動車メーカーの生産性向上の取り組みを学ぶ人材育成の講座です。
市内の事業所の従事者たちが、教室と個別指導をとおし、問題解決や効率アップの手法を学びます。
三つめも地元の事業所の従事者たちを対象にしたもので、生成AIを使ったデジタル化や業務改善を学ぶ講座です。
業務フローやマニュアルの見える化や分析などで、デジタル技術の導入方法を身につけます。
市は一連の事業により、目標値として、令和元年度に49.3%だった鹿角管内の事業所への高校新卒者の就職率について、5年後までに55.5%に引き上げることを掲げています。
鹿角市産業活力課では、「若者が地域に誇りをもち、鹿角に残りたいと思うような地域づくりに向け、事業をとおし、地域の稼ぐ力を高める産業の振興と、人口構造の若返りにつなげたい」としています。