前線などの影響で鹿角地域では20日、激しい雨が降っている所があり、鹿角市が一部地域に避難指示を出すなどしています。
秋田地方気象台によりますと、前線が東北北部にのびて、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、県内の天気はくもりや雨で、雷を伴ってひじょうに激しく降っている所があります。
午後2時50分までの24時間に小坂町藤原で128.5ミリ、鹿角市八幡平トロコで55.5ミリ、鹿角市八幡平湯瀬で50ミリ、鹿角市花輪で44ミリの雨が降りました。
鹿角市には午後3時までの時点で、住宅と小屋への浸水1件ずつの報告があるということです。
また、川のはんらんの危険度が高まっているとして、午後1時32分に、大湯の大湯川と八幡平の熊沢川の流域に対し、5段階の警戒レベルのうちレベル4にあたる、住民全員を対象にした「避難指示」を出しました。
大湯川流域の対象地域は中央地域などの15の自治会の797世帯、千546人。熊沢川流域の対象地域は6つの自治会の384世帯、911人です。
避難所は午後3時までに、大湯地区市民センターと十和田市民センター、八幡平の谷内地区市民センターに開設されています。
また、大湯の北部の9つの集落と、1つの市営住宅の105世帯、176人には、土砂災害の危険があるとし、5段階の警戒レベルのうちレベル3にあたる「高齢者等避難指示」が午後0時55分に出されました。避難指示の地域はレベル4のままです。
いっぽう小坂町は、大雨による災害の発生の懸念があるとし、午後3時に自主避難所を開設しました。
避難所は、町交流センターセパームです。
また小坂町十和田湖の国道454号で、沢水の流入で道路に多くの水がたまっている所があり、秋田県は午前8時、和井内と大川岱の間を全面通行止めにしました。県によりますと巻き込まれた車などはないということです。
大川岱と銀山の集落は青森県側にのみ通行できる状態になっていて、町によりますと体調を崩した人などの連絡は午後2時半の時点ではないということです。
復旧の見とおしは立っていないということです。
また、このほかの地域の被害についても、午後2時半の時点で町に情報はないということです。
気象台は県内では21日昼前にかけて、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水やはんらんに厳重に警戒するよう呼びかけています。