縮小も躍動的に奉納 鹿角市、大里の「先払舞」

縮小も躍動的に奉納 鹿角市、大里の「先払舞」

 神輿(みこし)が通る先を清める民俗芸能、先払い舞が鹿角市八幡平の集落で行われ、内容が縮小されましたが、子どもたちは変わらず躍動的に演じていました。

 鹿角市八幡平では4つの集落で先払い舞が伝承されていて、それぞれの神社のお祭りで奉納されています。

 このうち市の無形民俗文化財に指定されている八幡平大里の「大里川原(かわら)稲荷神社先払舞」は16日、地域を巡る神輿の運行に合わせて行われました。

 年々、大人と子どもの担い手が減るなか、ことしは地域の人たちが話し合った結果、演じる場所を去年までの半分の4か所に減らすとともに、神輿の順路も短縮されました。
 
 はじめに神社の境内に、舞い手の小中学生およそ15人とはやし手の大人たちが集まり、演目の一部を奉納したあと、出発しました。

 そしてみこしの先を歩きながら地域の要所や旧家をめざし、到着すると、農作業や神事を表した12の演目を舞いました。

 舞い手の子どもたちはピンクや黄色もあしらった華やかな衣装で着飾っていて、動きが多い踊りの一つ一つをていねいに舞っていました。

 中学3年の男子生徒は、「踊っているとわくわくしてくるので、本当はもっとたくさん踊りたかった。見た人たちが元気になるように、しっかり踊りたい」と話していました。

 大里自治会の浅石幸二会長(69)は、「地域ににぎやかさをもたらす大事な場面なので、祭りの縮小は残念だ。なくすことはできないので、これからも続けていく方法を探していく」と話しています。

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