お盆のお供えなどで人気の「シンテッポウユリ」の東北一の産地、鹿角市で、収穫を楽しむ催しが開かれました。
鹿角市のシンテッポウユリは、気候と立地の条件がうまくマッチして、ちょうどお盆とお彼岸の前に出荷できるため、高値で販売できるのが強みです。
去年は17軒の農家であわせておよそ3.9ヘクタールで栽培され、出荷額のおよそ5千700万円は、市によりますと東北で最も高くなりました。
錦木根市戸の平野隆さん(66)のおよそ80アールの畑では、去年5月に苗を植え、咲いた花が収穫期を迎えていて、11日は収穫を楽しむイベントが開かれました。
市民およそ30人が参加し、白くて、大きい花が並んでいる畑で、はさみを使ってていねいに切り取っていました。
毎年のように参加しているという八幡平湯瀬の70代の女性は、「ユリの花は上を向いて咲く花が多いので、見ていて元気が出ます。九州の友達などにユリを送って、鹿角のブランドをPRしています」と話していました。
平野さんによりますと、ことしは高温と少ない雨の影響で、収穫量は平年より2割ほど減っているものの、花の大きさ、質とも申し分のないということです。
平野さんは、「これくらいたくさんの花に囲まれて仕事をしていると気もちがいいし、シンテッポウユリは所得率が高いので、若い栽培者が多く定着してくれている。みんなで産地を盛り上げたい」と話しています。