鹿角市で若者の定住につなげる居場所づくりを研究してきた大学生などによる成果の発表会があり、若者の目線による提案が寄せられました。
鹿角市は地域の活性化策に若者の視点を生かそうと、首都圏の大学生を招いて研究を支援するとともに、地元の中高生にも参加してもらっています。
10日は今年度最初の研究成果の発表会が花輪新町の複合施設「まちなかオフィス」でありました。
発表したのは、10日間にわたり地元の中高生の意識調査や、にぎわい拠点での実証実験などをしてきた、東京の武蔵野大学の学生8人と地元の中高生7人です。
3つの班の発表のうち、公共施設の一部をフリースペースとして貸し出す案の提案では、「大勢で気兼ねなく過ごしたい場所の求めがある」「費用面は高校生にネックであり、減免がある、市の施設を利用する」などの背景や理由を示しました。
また、若者の定住を増やすために必要なことを発表したグループは、「地域の大人たちの目が厳しすぎるという中高生の声があり、意識のすり合わせが必要だ」「イベントや情報発信をつうじて、世代を超えたつながりを広げられたらいい」などと提案しました。
会場には、関心をもつ市民およそ20人が集まっており、「鹿角がまだ、選ばれる場所になりうると勇気をもらえた」などと感想を述べました。
研究をした大学3年の男子学生は、「鹿角市では、思った以上に学生の意見を聞き入れてもらえた。こうした寛容性を、若者に選ばれる町づくりにつなげられるといいと思います」と話していました。
鹿角市総合戦略室では、「寄せられた提案は、若者がチャレンジできる町づくりで参考にしていく」としています。
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