「大アユの里」を名のる鹿角市の漁協が、今シーズンの豊漁をアピールしました。
鹿角市河川漁協によりますと、鹿角市の米代川水系はアユのそ上が盛んで、23年前に全国の愛好家が選ぶ「天然アユがのぼる100名川」に選定されて知名度が全国区になり、毎年、延べ3千人ほどが楽しんでいます。
また13年前には、県内の川を管轄する20の漁協が出品したアユの型、香り、おいしさを競うグランプリで最高賞に輝くなど、釣れるアユの良さも自慢です。
漁協ではことしの市内のそ上について、「目視で平年の5倍ほど」とみていて、アユの遊漁券の売り上げは平年より3割ほど増え、先月の調査日には平年のおよそ3倍の90人あまりが釣りをしていたということです。
釣れるアユの大きさは15センチほどから25センチほどが多く、来月になると、大きいもので「尺アユ」と呼ばれる30センチほどまで生長すると見込まれています。
漁協の宮野和秀組合長などが8日、市役所を訪れ、笹本市長に「13年ぶりの大豊漁だ」とアピールしました。
笹本市長は、「鹿角はアユを食べる文化が盛んではないので、せっかくなので、広められるといいですね」などと話していました。
宮野組合長は、「ほかの漁協ではしていない、上流の植樹を毎年しており、良い藻が川石に付きやすく、アユのそ上につながっている。釣り人が大勢来て、泊まったり、買い物したりしている経済効果もあり、川の環境を守っていく」と話しています。
鹿角市でのアユ釣りは漁期の10月末まで、「友釣り」でのみ楽しめます。いっぽう漁協では、水難事故やクマへの注意、それにごみや駐車スペースなどマナーの順守を呼びかけています。
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