「北限の桃」の名でブランド化が進む鹿角市のモモが収穫期を迎え、作業の安全などを祈る催しが行われました。
鹿角市のモモは、ほかの産地が品薄になる時期に出荷できることと、収穫直前の昼と夜の寒暖の差による高い糖度を強みにして、「北限の桃」の名でブランド化が進められています。
ことしは122軒の農家で、去年並みの55ヘクタールで栽培されていて、地元の農協によりますと、雨が少ないため小玉の傾向ながら、じゅうぶんな日差しに恵まれて、甘さは申し分ないということです。
早出しの品種の収穫期を迎え、7日は祈願祭が花輪大曲にある農協の選果場で行われました。
生産者や選果作業の従事者などおよそ60人が出席し、収穫、選果の安全と、販売目標の達成を神事で祈りました。
JAかづのの阿部浩一組合長は、「厳しい栽培環境もあるが、生産者の努力で無事収穫を迎えられた。北限の桃のますますのブランド向上をめざす」と述べました。
ことしは去年の実績を少し上回るおよそ380トンの集荷がめざされていて、首都圏や秋田市の市場に出荷されるほか、香港などへの輸出も計画されています。
地元では早出しの品種が今週末から直売所などで販売され、甘さが自慢の主力品種「川中島白桃」は今月下旬に店頭に並ぶ見とおしです。
生産グループの代表、中村喜作(きさく)さん(69)は、「ここ2、3日の雨で、生長が間に合った。ことしも甘くておいしいので、少し冷やして、かじりついてほしい」と話しています。
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