首都圏の大学生の研究を招いて、地域の活性化につなげようという鹿角市の取り組みで、今年度の活動が始まりました。
市は地元に大学がないハンディキャップを補おうと、交通費などの補助や研究の支援などを呼び水に、大学の研究を誘致しています。
大学生が町にいることによるにぎわいづくりや、大学生の目線で地域の活性化を研究してもらうことなどが当面の目的ですが、将来の目標として、通年のサテライトキャンパスに成長させ、地元の若者が市外に出なくても大学の学びを得られるようにしたい考えです。
この夏は東京の2つの大学による4つのプログラムで、学生およそ40人を迎えることになっていて、最初のプログラムが3日に始まりました。
武蔵野大学の学生8人が10日間滞在し、若者の定住につなげる居場所「サードプレイス」づくりを研究することになっており、初日は博物館で地域の文化を学んだり、商店街を視察したりしました。
4年の女子学生は、「問題意識をもち、解決策を見いだす研究をしているので、地方の問題や魅力を体験するために参加しました。地方の町に若者が戻り、居心地よく過ごし、交流もできる場所のあり方を考えたい」と話していました。
スタートの催しで笹本市長があいさつし、「地元の若者たちの価値観について、フィールドワークなどをとおして感じ取り、自身の学びにするとともに、今後の鹿角を良くする協力をしてほしい」と依頼しました。
学生たちは期間中、中心市街地のにぎわい拠点で、若者の居場所づくりの実証実験などを行い、最終日の9日には、市民に公開する報告会を開くことになっています。
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