観光振興の中期計画を策定へ 鹿角市

観光振興の中期計画を策定へ 鹿角市

 観光立市を標榜する鹿角市は、観光振興策を関係機関と共有のうえ、計画的に進めようと、来年度からの5年間を期間とする中期計画の策定委員会を設置しました。

 国立公園や温泉郷、遺跡などを数多くもつ市は、観光振興の中期計画を5年ごとにつくっていて、現在の「観光産業成長戦略」が今年度いっぱいで終了します。

 新年度からの中期計画をつくる策定委員会が1日、市役所で開かれ、委員には各行政機関や地元の観光と宿泊の事業者の代表など10人が選ばれ、笹本市長が委嘱状を交付しました。

 そして計画期間を5年間とすること、来年1月に最終案をまとめることなどを確認しました。

 また計画づくりでは、観光関係者だけでなく、祭り、教育、商工、交通、飲食、農業、スポーツ、ボランティアなど、幅広い分野の聞き取りと話し合いをしていくことにしました。

 委員からは、「世界遺産がたくさんあるが、使い切れていない」「全県各地のデータも見て、人の流れを確認したい」「ビッグデータを分析したい」などの意見が出ました。

 鹿角市産業活力課では、「観光立市の指針になる。観光で稼ぐためにできることを検討し、観光産業の活性化、持続的な発展に結びつけたい」としています。

 今年度までの現在の計画の期間中、市内では、新型コロナによる観光客の激減や、観光事業者の廃業があるいっぽう、その後、インバウンドを含め入り込みが徐々に増えていて、市によりますと去年1年間におよそ180万人が訪れるまで回復しています。

 また、大湯環状列石の世界文化遺産、毛馬内の盆踊のユネスコ無形文化遺産への登録があり、観光でも活用しようと、デジタルコンテンツの導入や旅行商品の開発、ガイドの育成などが行われています。

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