水不足、一部の農地で取水できず 鹿角市内

水不足、一部の農地で取水できず 鹿角市内

 鹿角市では先月以降、雨が少ないため、一部の農地で取水ができなくなっており、コメの栽培で水が不可欠な時期を迎えるなか、関係機関が節水を呼びかけています。

 秋田県によりますと、県北部では先月以降、降水量が少ない、またはかなり少ない状況が続いています。

 用水路などを管理する「かづの土地改良区」によりますと、今月下旬の時点で、市内の河川別の6つの地区のすべてで、用水路に水は流れているものの少ないため、下流の地域で水が行き渡らない場所が出ています。

 そして、コメの栽培で水を必要とする出穂期を迎えていますが、今後もまとまった雨が期待できない予報となっており、懸念されています。

 田んぼの土が白くなってしまった農地を管理している男性は、「地域の人たちで、交代で水を使ったり、小型のポンプで川から水を引いたりしているが、水がまったく入ってこなくなった農地もある」と危機的な状況を話しています。

 そして、「下流で水を使う人たちが困っている。何とか協力してほしい」と訴えています。

 土地改良区では、県の組織から2台の小型ポンプが供給されることになり、状況を見ながら組合員に貸し出すことにしていますが、台数に限りがあるうえ、厳しい状況の農地があちこちにあるため、難しい判断に迫られているということです。

 事務局では、「少ない水を、みんなで使わなければいけない状況を皆さんに理解してもらい、取水口をこまめに開け閉めし、水を入れっぱなしにしないでほしい」と呼びかけています。

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