地元に就職する若者を増やそうと、高校生と企業をつなぐ情報交換会が鹿角市で開かれ、互いの希望を話し合っていました。
これは、若い働き手の不足が続くなか、若者の地元定着と、早い段階での離職の防止を図ろうと、地元のハローワークや行政、商工会が開いているものです。
25日、花輪の式典会場には、管内に住む高校3年生およそ40人と、管内の40あまりの事業所の担当者が集まりました。
高校生たちは事前に受け取っていた、企業のPRシートを参考に、それぞれ関心がある企業のブースを訪れて、仕事の内容や、求める人材などを聞いていました。
また市などの担当者が、地元に就職した場合に、県内トップクラスの奨学金返還への補助制度があることや、家賃やUターンに対する支援金があることなどを説明しました。
就職を希望している地元の男子生徒は、「県外への就職も検討しています。もし地元に就職したら、どんないいことがあるか、仕事でのやりがいなどについて聞きたい」と話していました。
いっぽう、市内の電気工事会社の担当者は、「ここ3年ほど、新卒を採用できていない。資格を取れる奨励制度があることや、長年、安定的に仕事ができていることをアピールしたい」と話していました。
ハローワーク鹿角によりますと、ことし3月の高校の卒業生に対する求人で、管内の事業所の充足率は23%にとどまるなど、若手労働者の不足が深刻です。
ハローワーク鹿角では、「鹿角地域には県外企業に負けないくらい、堅実で将来性があり、やりがいや働き甲斐を実感できる企業がたくさんある。地元企業のことをよく知ってほしい」としています。
新規高卒者の就職に向けては、9月5日に推薦が始まり、16日以降に採用試験が行われます。
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