【関連記事】全校応援、最後まで前向きに鼓舞 鹿角高校

【関連記事】全校応援、最後まで前向きに鼓舞 鹿角高校

 高校野球秋田大会の決勝の22日、鹿角高校は「全校応援」で臨み、最後まで前向きな声援で選手たちを鼓舞しました。

 鹿角高校は夏休み前の最後の登校日のこの日、授業収めを試合後にスタンドで行うほどの意気込みで、全校およそ500人が、100キロ以上離れた秋田市のこまちスタジアムに駆けつけました。

 そしてスタンドに入った野球部員と吹奏楽部のリードで全力の応援を繰り返し、甲子園出場7回の金足農業の応援に引けを取らない力強さをみせました。

 ピンチを迎えてもスタンドからの声援は、「行ける、行ける」「こっからだ」などと常に前向きで、あきらめない野球で逆転を重ねてきたチームと、思いは一つです。

 ゲームセットの瞬間、水を打ったように静かになり、泣き崩れる姿もありましたが、しばらくしたのちは、「よくやった」「ありがとう」と選手たちをたたえる声が次々上がりました。

 毎試合、応援を続けた吹奏楽部は、来月2日に県大会を控えていますが、3年、豊口愛花(あいか)部長は、「自分たちの練習時間が残り少なくなっても、5試合も応援をさせてもらえて、選手たちには感謝しかない」と笑顔です。

 そして、「吹奏楽部も、ことしの野球部も、強みは一体感だと思う。あきらめない勇気をもらったので、今度は自分たちがコンクールで結果を出したい」と話しました。

 いっぽう、スタンドの最上段では、応援委員長の3年、中村楽(がく)さんが校旗を掲げ続けました。中村さんは、「一番上は風が強いし、ベルトを見失った日もありましたが、旗を下げたら選手たちの勢いを弱めてしまうと思い、高く保持し続けた」と話しました。

 この日、筋肉痛がピークでしたが、「歴代の応援委員長ができなかった決勝で旗持ちができた。選手たちにありがとうと言いたい。あきらめないことを教わったので、自分も希望の進路を実現したい」と感謝していました。

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