特殊詐欺の被害が多発するなか、鹿角地域の警察署と高校が共同で、注意を呼びかける旗を作り、啓発で使っていくことになりました。
これは、地元の特殊詐欺への注意力を高めること、それに高校生など幅広い世代も意識してもらうことなどを目的に、鹿角警察署が企画したものです。
鹿角高校が制作した旗の部分は、縦1.8メートル、幅60センチののぼりのタイプの2本で、毛筆と墨で、「その料金請求、嘘じゃない?!」などと書かれています。
その贈呈式が16日に鹿角警察署であり、佐藤貢校長と、字を書いた3年、海沼優月(ゆづき)さんから木川達也署長などに手渡されました。
海沼さんはスキー複合の選手で、昨シーズンにノルディック女子ワールドカップで6位入賞を果たした実力者ですが、書道でも中学3年の時に10段を取得するまで極めたそうです。
インパクトを出そうと、嘘という字をほかより大きく書くとともに、書体も変えたというアイデアが光ります。
海沼さんは、「特殊詐欺の被害があることは知っていましたが、書く時は、身近な人にも危ないことだと思ってほしいと考えながら書きました」と話しました。
木川署長は、「インパクトがあり、注目を引きそうです。有効に使わせてもらいます」とお礼をしました。
旗は、警察署の入り口に掲示するなどしていくということです。
警察によりますと鹿角管内のことしこれまでの特殊詐欺の被害は、SNS型ロマンス詐欺で98万円をだまし取られた1件ですが、相談は毎日のように寄せられているということです。
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