小学生が種まきを体験 鹿角市の松館しぼり大根

小学生が種まきを体験 鹿角市の松館しぼり大根

 日本一と言われる辛さが自慢の鹿角市八幡平の伝統野菜「松館しぼり大根」の種まきが始まり、地元の小学生たちも体験しました。

 辛み成分が青首大根の4倍以上ある松館しぼり大根は、八幡平松館地区で100年以上前から栽培されていて、国が、高い品質と伝統をもつ特産品として認定する制度「GI」に登録されています。

 「この台地の上でなければ強い辛みが出ない」と地元の人たちが話す場所に、14日は、地元の八幡平小の3年生15人と、交流相手の柴平小の3年生29人が集まりました。

 はじめに、栽培している山崎大幹(たいき)さん(43)と妻、瑠子(るりこ)さん(32)が、松館しぼり大根の歴史や、種まきのこつなどを紹介しました。

 そして児童たちは、3ミリほどの茶色い種を一粒ずつ穴に入れ、土をかぶせていきました。

 体験した八幡平小3年の男子児童は、「あんなに小さい種が大きな大根になるのが、すごいと思いました。大きく育ったのを見てみたい」と話していました。

 種まきは例年、8月に行われていますが、児童たちの夏休みにあたるため、山崎さんが「なるべく多くの子どもにふれてほしい」と考え、今回、特別に前倒ししました。

 生産者はことし、3人まで減っているためで、山崎さんは、「この時期に種をまくリスクはあっても、この伝統野菜を広めることを優先した」と話しています。

 そして、「自分たちの古里に、この地域でしか作れない大根があることが心に残って、将来、このなかから栽培する人が出てきてほしい」と話しています。

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