「こころの健康づくり」をテーマにした医科大学教授による講演が鹿角市であり、うつ病などこころの病気を防ぐセルフケアの方法などを助言ました。
これは、鹿角市と小坂町の中核病院への医師の派遣に関し、地元と医科大学で結んでいる協定によるものです。
現役世代の多くに聴いてもらおうと、開催時刻をこれまでの日中から夜に変え、30日に花輪の複合施設「コモッセ」で開かれました。
講演した、岩手医科大学の神経精神科学講座の大塚耕太郎教授は、「だれもがこころの健康の問題を抱える可能性があります」と冒頭に告げました。
いっぽうで、自分がこころの不調に陥った時に受け入れずにいて、支援の遅れや不調が長引く傾向を指摘し、「正しい知識を身につけることと、身近な支援が重要だ」と訴えました。
予防では社会的な支援や友情信頼関係が大事だとし、周囲の人による、気づいて声をかける、相手に寄り添う、話しを聴く、専門機関につなぐ、そして見守るという一連をポイントに挙げました。
いっぽう、自分のストレスに気づく、適切に対処する、抱え込まないというセルフケアの重要性を指摘し、「たいへんな時こそ、お互いの声かけが大切です。抱え込まず、早めに相談しましょう」と呼びかけました。
このほか、リラックスするための行動を紹介し、腹式呼吸やストレッチを来場者たちが実践したほか、こころを落ち着かせる香りや、ぬるいお湯での入浴などをすすめました。
講演を聞いた50代の女性は、「セルフケアが大事なことが分かったし、自分が何気に、していることに気づきました。周囲の人にも方法を紹介したい」と話していました。
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