特殊詐欺の被害防止で署長感謝状 鹿角市の郵便局

特殊詐欺の被害防止で署長感謝状 鹿角市の郵便局

 鹿角市内の金融機関の職員3人が特殊詐欺の被害を防いだとして、警察署の署長から感謝状が贈られました。

 感謝状が贈られたのは、毛馬内郵便局のともに課長代理の佐藤健(つよし)さん(41)、鎌田紘行(かまた・ひろゆき)さん(40)と、窓口担当の松橋ちや子さん(65)です。

 贈呈式が1日に鹿角警察署であり、欠席した佐藤さんを除く2人に感謝状を手渡した木川達也署長は、「気づきと、説得、通報の連携が良かった。未然防止に引き続き協力をお願いします」と述べました。

 2人によりますと、先月3日昼すぎ、「振り込みをしたい」と男性が窓口を訪れ、応対した松橋さんは、「振込先や口座番号を聞いても分からないと言い、ビットコインと口走ったのでおかしいと思った」そうで、マニュアルどおり上司へ引き継いだということです。

 佐藤さんとともに男性から事情を聴いていた鎌田さんは、「実在する銀行やアプリだったが、ロマンス詐欺かもしれないと思い、その場でインターネットで調べた。警察に相談して、大丈夫と言われたら相談しましょうと提案した」ということです。

 水際での被害阻止となり、鎌田さんは、「皆さんのお金を預かっている仕事なので、守ることができて良かった。普段からお客への声掛けを大事にしており、今後も実践したい」と話しています。

 松橋さんも、「顔を見せないように話す人、怖いなと思う時も、相手の話をよく聞くようにしています。責任がある仕事なので、一人でも多くが間違った方向にならないように、気づきを大事にしたい」としています。

 この郵便局ではおよそ3か月前にも振り込め詐欺を阻止しており、郵便局では、朝礼などでの情報共有の重視や職員の意識の高さなどがつながったとみています。

 社会問題になっている特殊詐欺ですが、鹿角管内でもことし被害が起きており、警察では、「手口を知らせるなどしながら、地域の防犯意識を高めたい」としています。

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