鹿角市の市民劇団の公演が行われ、市民が演じる生の姿で感動をもたらしました。
これは、鹿角市の「演劇を楽しむ会」が平成4年の旗揚げ以降続けている定期公演の33回めで、28日から2日間、花輪の複合施設「コモッセ」でありました。
今回の芝居「SHOW TIME、こちらまほろば整骨院」は、人生のベテランたちが集う整骨院を舞台に、生きがいとは何かを問うストーリーです。
市民14人が役者となり、高齢の父に寄り添い家業にいそしむ女性や、古里の山の風景に感謝しながら生きる女性などを演じました。
登場人物たちが人生の輝きを探すなか、生きていること自体が尊く、輝くものだと気づくと、舞台に笑顔があふれました。
ハイライトは毎年恒例の「一本刀の土俵入り」ですが、ことしはひと味違うものになりました。
実は、中心役を演じている役者が、目の病気を乗り越えサングラスをかけて舞台に立っており、市民が演じる公演こその生の姿、思いの強さが表れ、感動を呼んでいました。
いっぽう、現実の世界でコーラスやカラオケを生きがいとして楽しんでいる人たちの友情出演もあり、舞台に花を添えました。
欠かさず観劇しているという60代の女性は、「自分と同じ市民がお芝居をしているのを見て、心が温かくなるし、一生懸命な姿に勇気をもらっています」と話していました。
演劇を楽しむ会の村木哲文会長(78)は、「楽しくて、夢があり、あすへの希望がわくような公演を続けたい」と話しています。
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