予約制の観光乗り合いタクシー 鹿角地域で実証運行へ

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 鹿角市と小坂町は、それぞれの中心地と観光地をつなぐ乗り合いタクシーの実証運行をことし9月に始めることにしました。

 外国人旅行者など自家用車以外の観光客が増えるなか、市街地と観光地をつなぐ二次アクセスが長年課題になっています。

 かつて路線バスで対応されるなどしていましたが、大型の車両で、少人数の利用だったため運行が厳しくなり、ダイヤが減らされたり路線が廃止され、そして観光客に影響が出るという悪循環が続いてきた経緯があります。

 こうした課題を、持続可能な形で解消しようと、鹿角市と小坂町は、予約があった時だけの、乗り合いタクシーによる実証運行を、地元のタクシー会社に委託して行うことにしました。

 発着点は、それぞれの中心地の鹿角花輪駅、小坂町の明治百年通りと、十和田湖、大湯環状列石、旧尾去沢鉱山などです。

 運行時刻は決まっていて、事前の予約があった時に、希望の場所に配車されます。

 また一人当たりの運賃は、通常のタクシー料金より割安とし、事業者の不足分は市と町が委託料金として支払います。

 実証運行の期間は、ことし9月から令和10年3月までが予定されています。

 いっぽう鹿角市は、秋田側の国立公園の八幡平で、同じく委託運行している「ドラゴン号」について、八幡平エリアのみから鹿角花輪駅まで延伸させ、北側と南側の両方で持続可能な観光アクセスを確保したい考えです。

 鹿角市産業活力課は、「八幡平のドラゴンアイや十和田湖地区の再開発などで人が集まっている。エリア内の周遊を促進し、地域を盛り上げたい」としています。