15年後、2万人を確保 鹿角市の人口ビジョン案

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 鹿角市は将来の人口の見とおし「人口ビジョン」の修正案をつくり、15年後の人口について、2万人の確保を掲げました。若い世代向けの政策の強化で、人口構造の若返りを図る方針です。

 市は10年前に策定した人口ビジョンについて、現状に即す形に改めて政策の参考にしようと、5年ごとに修正しています。

 今回の修正では、国の研究機関の想定以上に20代と30代で減少が進むとみるほか、その影響を受けて15歳未満も減少すると見込んでいます。

 背景として、進学や就職で転出した女性のUターンの減少が県内のほかの市と比べて激しいことや、これまでは県内では比較的に高かった出生率が低下していることがあります。

 人口は先月末で2万6千人台ですが、15年後、令和22年の人口について、国の研究機関では1万8千人あまりと見込んでいます。

 市はこれに対しおよそ千800人多い、2万人あまりとする見とおしを立てました。

 市は人口減少の最大の課題が、若年女性をはじめとする若者の急速な転出の拡大だとし、若い世代向けの政策を強化することで、令和12年以降、15歳から39歳までの転出を5%抑制する目標を掲げる考えです。

 鹿角市総合戦略室では、「長期的な人口の安定のために、若者に関する取り組みを最重要政策に位置づけ、若者が帰ってきたいまち、安心して子どもと暮らせるまちをめざす」としています。

 市は、8月中にビジョンの見直しを決定する方針です。